胸を張って生きろ
己の弱さや
不甲斐なさに
どれだけ打ちのめ
されようと
心を燃やせ
歯を食いしばって
前を向け
君が足を止めて
蹲っても
時間の流れは
止まってくれない
共に寄り添って
悲しんではくれない
死を覚悟した杏寿郎は、炭治郎を呼び寄せて静かに語りかける。ヒノカミ神楽のこと、遺していく弟・千寿郎のこと、父のこと、かつては殺すべきだと主張していた炭治郎の妹・禰豆子のこと。杏寿郎は、禰豆子が命をかけて鬼たちと戦う姿を見て鬼殺隊の一員だと認めてくれた。そして、炭治郎に向かって「胸を張って生きろ」と声をかける。それが鬼になりかかった妹を守るため、人々を守るため、炭治郎が何よりも大切にしなければいけないことだった。