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てめェェ!!これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!!(嘴平伊之助 名言)

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嘴平伊之助 名言 てめェェ!!これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!! 鬼滅の刃 名言集
(C)吾峠呼世晴/集英社
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てめェェ!!これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!!

【アニメ版・第16話】他人から優しくされてうれしいときに「ホワホワ」する伊之助。猪に育てられたので優しさという理解できず、ホワホワと表現しているのでしょう。16話で那田蜘蛛山へ鬼退治に行ったとき、山へ率先して入ってくれた伊之助に炭治郎が優しく感謝の言葉を掛けてホワホワ。その後、強い鬼が現れて窮地に陥った伊之助を炭治郎が助けたときにホワホワして叫んだのがこのセリフ。猪との生活では経験しなかった人の優しさに触れ、戸惑いながらも幸せを感じる伊之助が愛しく思えるシーンです。

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はじめに:伊之助の心揺さぶる名言「てめェェ!!俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!!」とは?

アニメ『鬼滅の刃』には、心に残る数多くの名言が登場します。その中でも、ひときわ異彩を放ち、多くのファンの心を掴んで離さないセリフがあります。それが、猪の頭を被った獣の呼吸の使い手、嘴平伊之助が叫んだこの一言です。

「てめェェ!!これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!!」

一見すると、怒りをぶつけているだけのようにも聞こえます。しかし、この言葉の裏には、これまで孤独に生きてきた野生児が、初めて人の温もりに触れた時の戸惑いや喜び、そして照れ臭さといった、複雑で純粋な感情が渦巻いているのです。このセリフは、伊之助というキャラクターの不器用な優しさと、その成長物語を象徴する、非常に重要な場面で発せられました。この記事では、この名言が飛び出したアニメの具体的な話数から、その言葉に込められた深い意味、そして伊之助の心の変化について、じっくりと紐解いていきます。

この名言はいつどこで?アニメ第16話「那田蜘蛛山」を振り返る

この印象的なセリフが登場するのは、アニメ『鬼滅の刃』の第一期、第16話「自分ではない誰かを前へ」での出来事です。物語の舞台は、不気味な雰囲気が漂う「那田蜘蛛山(なたぐもやま)」この山は、蜘蛛の能力を操る鬼の一家が支配しており、先に潜入した多くの鬼殺隊員たちが消息を絶つという、極めて危険な場所でした。

竈門炭治郎、我妻善逸、そして嘴平伊之助の三人は、指令を受けてこの恐ろしい山へと向かいます。山の異様な気配におびえ、立ちすくんでしまう善逸。そんな中、恐怖を物ともせず、猪突猛進の勢いで真っ先に山へと突入していくのが伊之助でした。この伊之助の行動が、後のあの名言へと繋がる最初のきっかけとなるのです。緊迫した状況と、キャラクターたちの覚悟が交差する那田蜘蛛山での戦いは、物語全体の中でも重要な転換点となりました。

伊之助が叫んだ背景:炭治郎の優しさが「ホワホワ」の引き金に

名言が生まれるまでには、二度の「ホワホワ」がありました。一度目は、伊之助が率先して那田蜘蛛山へ入っていった直後のことです。炭治郎は、伊之助の勇敢な行動に対して、心からの感謝と尊敬の念を込めて言います。「伊之助は凄いなぁ!」「ありがとうな、率先して入ってくれて」

この言葉を聞いた瞬間、伊之助の体に奇妙な感覚が走ります。胸のあたりが温かくなり、力がみなぎるような、それでいて落ち着かない不思議な気持ち。これが最初の「ホワホワ」でした。他人から純粋な感謝を伝えられた経験がなかった伊之助は、この感情の正体がわからず、ただただ混乱します。

そして二度目の「ホワホワ」が、あの叫びへと繋がります。山の奥で、伊之助は圧倒的な力を持つ父蜘蛛の鬼と遭遇し、死の淵に立たされます。刀は折れ、絶体絶命の窮地に陥ったその時、駆けつけたのが炭治郎でした。炭治郎は伊之助を庇い、励ましながら、共に強大な敵に立ち向かいます。自分を見捨てず、命がけで守ってくれる仲間の存在。その行動と言葉が、再び伊之助の心を強く揺さぶりました。先ほど感じた不思議な感覚が、今度はもっと強烈な波となって押し寄せてきたのです。この制御不能な温かい感情の高ぶりに耐え切れず、伊之助はついに叫びを上げました。それが、「てめェェ!!これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!!」だったのです。

「ホワホワ」の正体とは?猪に育てられた伊之助の純粋な感情

伊之助が感じた「ホワホワ」という感覚。その正体は、一体何だったのでしょうか。それは、伊之助がこれまで知らなかった、そして表現する言葉を持たなかったポジティブな感情の集合体だったと考えられます。

具体的には、「認められて嬉しい」という誇らしさ、「感謝されて心が温まる」気持ち、「仲間がいる」という安心感、そして「信頼されている」という喜び。これらの感情がごちゃ混ぜになり、伊之助の中で「ホワホワ」という擬態語として形になったのです。

伊之助は赤ん坊の頃に山に捨てられ、猪に育てられました。そのため、人間の社会におけるコミュニケーションや、他者との情緒的な交流を経験せずに成長しました。力こそが全てであり、他者は打ち負かすべき敵か、乗り越えるべき障害でしかない。それが伊之助の世界のすべてでした。そんな伊之助にとって、炭治郎が見せた無条件の優しさや信頼は、全く未知の体験でした。だからこそ、その感情をどう処理していいかわからず、自分の身に何が起きているのか理解できなかったのです。「ホワホワ」という表現は、伊之助の純粋さと、人間的な感情が芽生え始めた証と言えるでしょう。

なぜ怒るような口調?戸惑いと照れ隠しが生んだ名言

心が温かくなるような嬉しい感情であるはずの「ホワホワ」それなのに、なぜ伊之助は「てめェェ!!」と怒鳴りつけるような口調で叫んだのでしょうか。ここにも、伊之助の複雑な内面が表れています。

最大の理由は、未知の感情に対する「戸惑い」と「混乱」です。自分の身体や心に起きている変化を制御できず、その苛立ちが怒りという形で表出しました。常に自信に満ち、すべてを力でねじ伏せてきた伊之助にとって、自分の意志とは無関係に心を揺さぶられる状況は、屈辱的でさえあったのかもしれません。

そしてもう一つの大きな理由は、「照れ隠し」です。素直に「嬉しい」とか「ありがとう」と言うことが、伊之助の築き上げてきた「強い俺」という自己像、つまりプライドに反すると感じたのでしょう。感謝の気持ちをどう表現すればいいのかわからず、結局いつも通りの乱暴な言葉遣いになってしまったのです。しかし、その乱暴な言葉とは裏腹に、伊之助の心は温かい感情で満たされていました。このアンバランスさこそが、この名言をこれほどまでに魅力的にしている要因なのです。

炭治郎との出会いが伊之助を変えた!野生児から仲間へ

この那田蜘蛛山での一連の出来事は、伊之助の人生における大きなターニングポイントでした。炭治郎と出会うまでの伊之助は、ただひたすらに己の強さだけを追い求める孤独な存在でした。他人と協力することの意味も知らず、鬼殺隊に入ったのも、より強い鬼や隊士と戦うためという理由でした。

しかし、炭治郎はそんな伊之助を「仲間」として扱いました。伊之助の力を認め、尊敬し、危険な場面では身を挺して守る。その真っ直ぐな優しさと信頼が、伊之助の固い心を少しずつ溶かしていったのです。「ホワホワ」という感情の芽生えは、伊之助が「個」として生きる野生児から、仲間と共に戦う「鬼殺隊の一員」へと変わっていく、その始まりの合図でした。

この経験を通じて、伊之助は力比べだけではない、新しい価値観を知ります。それは、誰かと心を繋ぐことの温かさであり、仲間を信じることの強さです。この後、伊之助は炭治郎や善逸と共に過ごす中で、徐々に人間らしい感情を豊かにし、かけがえのない仲間として成長していくことになります。

原作漫画ではどう描かれている?アニメとの表現の違い

この名シーンは、吾峠呼世晴による原作漫画でも、もちろん描かれています。単行本では4巻の第28話「猪突猛進」で、この感動的な場面を確認することができます。

基本的な物語の流れやセリフは、原作漫画とアニメで同じです。しかし、それぞれの媒体で表現方法に違いがあり、どちらも異なる魅力を持っています。原作漫画では、力強い描線と迫力のあるコマ割りで、伊之助の感情の爆発がダイナミックに描かれています。特に、伊之助の表情のアップは、その内面の葛藤を雄弁に物語っています。

一方、アニメでは、原作の魅力をさらに増幅させる要素が加わります。まず、背景に流れる壮大で感動的な音楽が、視聴者の感情を揺さぶります。そして、伊之助が「ホワホワ」するシーンでは、画面全体に柔らかい光や花のようなエフェクトが舞い、その不思議な感覚を視覚的に表現しています。原作の持つ勢いや熱量を損なうことなく、映像と音の力でキャラクターの心情をより繊細に、より深く描き出しているのがアニメ版の大きな特徴と言えるでしょう。

伊之助の「ホワホワ」は他にもある?心温まるシーン集

那田蜘蛛山で芽生えた「ホワホワ」という感情は、一度きりのものではありませんでした。物語が進むにつれて、伊之助は何度も人の優しさに触れ、そのたびに心を通わせていきます。

例えば、那田蜘蛛山での激闘の後、治療のために運ばれた蝶屋敷での出来事です。屋敷の主人である老婆のひささんが、伊之助のために温かい食事を用意し、汚れた服を洗濯してくれます。何も言わずに、ただただ優しく世話を焼いてくれるひささんに対し、伊之助は再びあの「ホワホワ」した感覚を覚えるのです。この時は叫んだりせず、ただ静かにその温かさを感じている様子が描かれ、彼の成長が見て取れます。

また、無限列車での任務に向かう前、炭治郎や善逸、禰豆子と共にはしゃぐ場面でも、伊之助の表情には楽しそうな感情が満ち溢れています。直接「ホワホワ」という言葉は使いませんが、仲間といることの喜びが、その行動から伝わってきます。これらのシーンを通じて、伊之助が少しずつ、自分の感情を素直に受け入れられるようになっていることがわかります。

声優・松岡禎丞さんの名演が光る!叫びに込められた感情

アニメ版『鬼滅の刃』で伊之助の魅力を最大限に引き出しているのが、声優を務める松岡禎丞さんの卓越した演技です。伊之助というキャラクターは、「獣の呼吸」の使い手らしく、普段は獣のような荒々しい叫び声を上げています。

しかし、この「てめェェ!!これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!!」というセリフでは、ただの怒鳴り声とは全く異なる、複雑な感情が見事に表現されています。その叫びの中には、怒りや苛立ちだけでなく、明らかな戸惑い、そして隠しきれない喜びや高揚感が含まれているのです。声の震えやトーンの変化から、伊之助の内面でどれほど大きな感情の嵐が吹き荒れているのかが伝わってきます。

獣のような雄叫びから、このような人間味あふれる感情の爆発までを演じ分ける松岡さんの演技力なくして、この名シーンの感動はありえなかったでしょう。声の力が、伊之助というキャラクターに、より深い奥行きと生命感を与えているのです。

まとめ:不器用な優しさの表現が伊之助の魅力

嘴平伊之助の名言

「てめェェ!!これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!!」

この一言は、単に面白いセリフとして片付けられるものではありません。それは、猪に育てられ、人の愛を知らずに生きてきた少年が、初めて仲間の温もりに触れた瞬間の、魂の叫びです。

自分の心に芽生えた新しい感情に戸惑い、それをどう表現していいかわからず、結局はいつも通りの乱暴な言葉でしか返せない。その不器用さと、裏腹にある純粋な心。このギャップこそが、多くのファンを惹きつける伊之助の最大の魅力と言えるでしょう。このセリフは、伊之助が真の「仲間」になるための、感動的な第一歩を刻んだ、忘れられない名場面なのです。

鬼滅の刃 名言集嘴平伊之助
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